2016年10月の鉱工業生産指数の結果

2016/11/30 中田 一良
主要経済指標

○10月の鉱工業生産指数の結果

10月の鉱工業生産指数は、前月比+0.1%と3か月連続で上昇した(図表1)。製造工業生産予測調査では10月は前月比+1.1%の上昇が見込まれていたものの、それを下回る結果となった。出荷指数は、前月比+2.2%と上昇が続いた。在庫指数は前月比-2.1%と2か月連続で低下し、2014年4月以来の低い水準となった。

10月の生産指数の動向を業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、電気機械工業、化学工業(除く医薬品)などは低下したものの、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業などは上昇した(図表2)。電子部品・デバイス工業ではスマートフォン向けのメモリなどが、輸送機械工業では乗用車などが、それぞれ上昇に寄与した。

財別では、資本財(除く輸送機械)は前月比-1.1%と3か月ぶりに低下したものの、建設財は橋りょうなどを中心に前月比+3.8%、耐久消費財は乗用車を中心に同+1.3%、鉱工業生産の5割を占める生産財は同+0.1%とそれぞれ上昇した。非耐久消費財は前月比0.0%と横ばいだった。

10月に大きく低下した在庫指数の動向を業種別にみると、輸送機械工業は前月比-11.0%と低下し、2013年12月以来の低い水準となったほか、電子部品・デバイス工業は同-4.5%と低下し、2010年7月以来の低い水準となった。また、高水準にある、はん用・生産用・業務用機械工業、電気機械工業も低下するなど、機械工業を中心に低下した。 ....(続きは全文紹介をご覧ください)

図表1 生産・出荷・在庫の推移                  図表2 業種別の生産動向

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