1.コモディティ市況全般:上昇後、一進一退
ドル建て国際商品市況全般の動向を示すFTSE・コアコモディティCRB指数は2022年6月9日に2011年9月以来の高値をつけた後、2023年5月31日には2022年1月以来の安値をつけた。その後、一進一退を経て、2024年5月28日には2022年8月以来の高値に上昇した。コモディティ投資積極化の兆しもあったが、資源需要を押し上げるほど世界景気に力強さはなく、コモディティ相場は底堅いながら上値は限定的とみられる。
2.エネルギー市況:一進一退が続き、足元はブレントが85ドル前後、WTIが80ドル前後
国際指標のブレント原油は、2023年9月28日に97.69ドルまで上昇した後、12月13日には72.29ドルまで下落した。その後は一進一退となり、足元は85ドル前後で推移している。予断を許さない中東やウクライナの情勢、米中の景気・政策動向、産油国の原油生産方針などを材料に、相場は一進一退が見込まれる。
3.ベースメタル市況:銅は5月中旬に11,100ドル超の史上最高値
銅相場は、5月20日に11,104.50ドルと2022年3月につけた高値を上回り、史上最高値を更新した。その後、やや下落しているが、タイトな銅精鉱の供給、中国需要改善の読みなどを背景に先行きも強気な見方もある。もっとも、目先の米中景気はさほど強くないとみられ、銅相場は高値圏での一進一退になりやすいだろう。
4.貴金属市況:金は足元で2,400ドル台後半と史上最高値を更新
金相場は、2月半ばに1,985.09ドルまで下落する場面もあったが、その後2,000ドル台を維持して推移し、3~4月は史上最高値の更新が相次ぎ、4月下旬は調整色が出ていたが、5月20日には2,449.89ドルと最高値(当時)をつけた。足元では米利下げ観測が強まるのにつれて、再び最高値を更新している。
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