1.コモディティ市況全般:昨秋以降、やや下落
ドル建て国際商品市況全般の動向を示すリフィニティブ・コアコモディティCRB指数は2022年6月9日に2011年9月以来の高値をつけた後、2023年5月31日には2022年1月以来の安値をつけた。その後、9月14日には11カ月ぶりの高値に持ち直したものの、足元にかけて下落傾向となった。コモディティ相場は、景気情勢や地政学リスクを巡って強弱材料が交錯する中で、不安定な推移が見込まれる。
2.エネルギー市況:12月中旬にブレントは72ドル台、WTIは67ドル台まで下落
国際指標のブレント原油は、2023年3月20日に70.12ドルと2021年12月以来の安値をつけ、9月28日には97.69ドルと2022年11月以来の高値に上昇した後、12月13日には72.29ドルまで下落した。高値から大幅に下落して値ごろ感がある一方で、米中の景気減速懸念などが上値を抑え、相場は一進一退が見込まれる。
3.ベースメタル市況:銅は1月にかけて8,000ドル台の推移
銅相場は、夏場以降、8,000ドル台で一進一退が続いた後、10月上旬には8,000ドルを割れたが、足元は再び8,000ドル台で推移している。先行き、米中の景気はある程度底堅く、年後半にかけては米利下げを受けてドル安が進みやすくなると想定され、銅相場は底堅さを維持すると見込まれる。
4. 貴金属市況:金は12月に史上最高値後、1月も2,000ドル台を維持
金相場は、2023年10月6日には1,809.50ドルまで下落した後、12月4日には2,135.40ドルと2020年8月の2072.49ドルを上回り、史上最高値を更新し、1月に入っても2,000ドル台を維持している。米早期利下げ観測が修正される場面では金が下落する可能性があるが、米インフレの減速などを背景に底堅さが見込まれる。
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