今月の景気判断

景気は回復を続けている。輸出に減速の動きが出て、生産の増加も一服しているが、高水準の企業収益を背景に設備投資の増加が続いている。また、所定内給与を中心に賃金は小幅減少しているが、雇用情勢は改善基調が続いており、個人消費は緩やかな増加基調を続けている。公共投資は減少が続いているが、昨年度後半は前半に較べて持ち直している。なお、住宅投資は、マンション着工の振れが大きいが、基調は横ばいで推移している。今後も、一部デジタル関連財の在庫調整、海外景気の減速、さらに諸コストの増加による企業収益の伸び悩みが減速要因となるが、景気は回復基調を続けると予想される。

当面の注目材料

世界景気～住宅投資に加えて設備投資が減速してきた米国景気。高成長が続く中国経済の過熱懸念。
出荷在庫～デジタル関連財の在庫調整と需要動向。アジア向け輸出や電子部品輸出の動向。
企業収益～原材料価格や人件費の動向と物価・収益への影響。先行指標が減速した設備投資の動向。
政策～夏の参院選に向けての国会審議。日銀の追加利上げ観測と金融市場の動向。

グラフで見る景気予報（2007年5月）

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