アクティビストとは、企業の経営に対して積極的な変化を促すために、大量の株式を保有し、その権利を行使する個人や投資家グループを指す。目的としては、企業の価値向上や経営改善を図り、投資利益を最大化することに焦点を当てている。

アクティビストは、企業が適切な戦略を採用せず、株主価値を向上させる潜在的な機会を見逃していると考え、それに対処するために株式を保有する。企業の経営陣と協力的関係を築くこともあるが、批判的な立場に立ち、自らの提案や要求を経営陣に提出し、変革を求めることも多い。
アクティビストの手法にはさまざまなものがあるが、一般的なアプローチとしては、企業の経営陣に対して株主価値向上のための計画を提案し、場合によっては企業の合併や分割、組織改編を要求することもある。また、取締役会に自分たちに関係するメンバーを送り込み、経営の意思決定に影響を与えようとすることもある。
アクティビストは短期的な目標に焦点を当てることが指摘されるが、企業の長期的な価値向上を図り、株主に対するリターンを最大化することを目指していると主張することが多い。また、アクティビストの介入が、企業の長期的な成長戦略や研究開発への投資を妨げる可能性も指摘されている。

（浅野 長仁）