BSCとは、バランス・スコアカード（Balanced Scorecard）の頭文字を取った略称で、企業に対する戦略パフォーマンス管理ツール、あるいは経営管理手法を指す。

BSCの目的は、財務指標のみならず非財務指標も含めて、さまざまな指標に基づきパフォーマンスを管理することで、企業としての目標を達成することである。BSCを用いることで、企業としてのありたい姿・戦略を明示化できる。最もオーソドックスなスタイルのBSCは、4つの視点（ (1)顧客の視点、(2)財務の視点、(3)企業内部プロセスの視点、(4)学習と成長の視点）から目標・指標を設定することで、戦略実施状況の追跡を可能にする。
「(1)顧客の視点」とは、顧客に対して何をなすべきか、「(2)財務の視点」とは、生産性・収益の向上、「(3)企業内部プロセスの視点」とは、業務をどのように改善するか、「(4)学習と成長の視点」とは、組織の能力向上・人材育成をどう実施するか、をそれぞれ指標としている。

アメリカの会計学者であるロバート・S・キャプランとコンサルタントであるデビッド・P・ノートンが、1992年に『ハーバード・ビジネス・レビュー（Harvard Business Review）』誌にて提唱した。のちにSWOT分析と組み合わせたBSC SWOTや、戦略目標との関連性を向上させた改良型BSCと呼ばれるものも開発されている。