PPM

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PPMとは、Product Portfolio Management(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の頭文字を取った略称で、複数の事業を保有する企業において、各事業が各市場の中でどのような位置づけになっているかを可視化したうえで、経営資源を最適配分するための分析手法を指す。
縦軸に「市場成長率」、横軸に「市場シェア」をとったバブルチャートを作成し、バブルの大きさに「売上」をとるのが一般的な表現方法である。

PPMでは、このグラフを4象限に分割し、各事業の位置する象限の特徴に応じて、事業戦略・経営資源配分を決めていく。

各象限の概要

  • (1)問題児
    市場は高成長率であるものの自社のシェアが低い状態で、事業の育成段階にある。
  • (2)花形
    市場は高成長率であり、かつ高いシェアを保っている状態で、取り組みを継続する段階にある。
  • (3)金のなる木
    市場の成長率が低くなってきているものの自社のシェアが高い状態で、投資を抑えて収益回収を目指す段階にある。
  • (4)負け犬
    市場成長率が低く、かつ自社のシェアも低い状態で、事業撤退すべき段階にある。

基本となる資源の再配分の考え方は、「“金のなる木”に属する事業で得たキャッシュを“問題児”事業に投入し、“花形”事業へ育成」といわれている。

PPMはアメリカのボストンコンサルティンググループが提唱した企業分析手法であるが、考え方のシンプルさ・明快さから、世界中の企業で活用されている。

(本間 貴之)