サブスクリプション・サービス

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サブスクリプション・サービスとは、月額料金等の定額を支払うことにより、契約期間中、利用が可能となる商品やサービスのこと。「サブスク」と省略されて呼ばれることが多い。

変化が激しい昨今、多くの事業者が事業の収支管理を重視しており、サブスクリプション・サービスが注目を集めている。
なぜなら、サブスクリプション・サービスは、解約数が短期で大幅増減することは考えにくく、現在の加入状況から高い精度で次年度以降の収支予測が可能なためである。
また、サブスクリプション・サービスにおける事業者側のその他のメリットとして、「初期費用を抑えることで、高価格商材等の新規ユーザーを獲得しやすいこと」、「ユーザーのプロフィールや利用データを継続的に取得し、サービス改善や他製品を含めたマーケティング等に活用できること」、「売り切りモデルと比較して、ユーザーのスイッチング防止にかかる営業・マーケティングコストを大幅に抑えられること」等が挙げられる。

サブスクリプション・サービスの収益は、「契約数×1契約当たりの収益」で求められ、契約数は「既存契約数+新規契約数-解約数」、1契約当たりの利益は「単価×(1-コスト比率)」で求められる。そのため、サブスクリプション・サービスの事業を進めるうえでは、新規契約数・解約数・価格・コスト比率の4つの指標に着目することが重要である。
そして4つの指標のうち、新規契約数と解約数を改善するにあたっては、toCモデルかtoBモデルかによって、サービスの訴求ポイントを変えていく必要がある。toCモデルでは消費者の機能的メリットに加え、感情的メリットの訴求が重要になることに対し、toBモデルでは機能的メリットの訴求が重要なためである。また、toBモデルでは導入決定者と実際の利用者が異なるケースが多いため、両者に最適な価値訴求をすることと、実際の利用者に対する利用支援を実施していくことが必要となる。

(中川 尚大)