三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：村林聡）は、厚生労働省より令和元年度老人保健健康増進等事業の採択を受け、下記の事業を実施することになりましたので、お知らせいたします。

各事業の概要

【テーマ番号：5】2040年を見据えた地域包括ケアシステムの姿に関する調査研究事業

本事業は、「生活全体を支える」地域の態勢を、事業者・行政・地域社会が一体となって整備していくため、現在、整備が進められている「包括報酬型」在宅サービスや、各種の「住まい」、在宅介護サービスを軸として、どのように地域をデザインしていくかについて、今後求められる方向性や取り組みに関する理解を促進するための説明資料を作成することを目的とする。

【テーマ番号：12】介護保険事業計画の作成に資する調査結果の活用方法に関する調査研究事業

本事業では、複数の自治体において、平成30年度老健事業で作成された「介護保険事業計画における施策反映のための手引き」で示された計画作成プロセスに沿って、調査分析及び模擬的な検討等を行い、手引きのより具体的な活用方法についての知見を蓄積し、全国の保険者にとって参考となるような情報として発信することなどを目的とする。また、手引きで示された調査について、全国の保険者が簡単に集計分析を行うことができるような、自動集計分析ツールの開発を行う。

【テーマ番号：13】地域共生社会に貢献する看護小規模多機能型居宅介護事業所および療養通所介護の多機能化に関する調査研究事業

看護小規模多機能型居宅介護事業所（以下、「看多機」という。）や療養通所介護事業所においては、共生型サービスあるいは障害福祉サービス事業所の指定を受け地域の多様なニーズに対応しはじめている。一方で、共生型サービスは報酬の単価設定が単一となっている等、濃厚にケアが必要な対象者のサービス運用は厳しい状態となっている。本事業においては看多機及び療養通所介護事業所全数を対象にサービス提供の実態を調査し、これらのサービスを活用した地域共生社会の実現について、定量的、定性的にその効果を検証する。特に医療的ケアが必要な障害児者へ提供している処置・ケア内容や事業所の指定基準に関する問題点を明らかにする。さらに、本事業を通して現行の介護、医療及び障害報酬に関する課題を明らかにする。

【テーマ番号：15】中山間地域における複合的な地域共生社会に向けた調査研究事業

中山間地域における地域課題は地域福祉のみで無く、防災や防犯、地域産業振興など様々なものがある。高齢化が進み人材も限られる中、これらを一体的に実施することによる相乗効果は大きいと期待できる。例えば、地域防災に関心を持つ自治会長等であれば災害弱者（高齢者等）の把握や支援に関心を持つことにつながると思われる。また、高知県で行われている、住民からの相談対応等、子供から高齢者まで必要なサービスを提供する「あったかふれあいセンター事業」や生活・産業・防災等の活動について、地域の課題やニーズに応じた地域ぐるみの取り組みを行う「集落活動センター事業」においては、一体的に活動が行われている事例もあることから、四国管内で複合的に実施されている地域共生社会の事例を収集・分析することで、中山間地域に必要な地域づくりのノウハウを集積し、報告書を作成する。

【テーマ番号：16】地域包括支援センターの事業評価を通じた取組改善と評価指標のあり方に関する調査研究事業

地域包括支援センターについては、介護保険法の改正により、平成30年４月から事業の評価等が必須化されるとともに、全国で統一して用いる評価指標が導入され、センターそれぞれの課題を明確化し、これを踏まえた機能強化を進めている。市町村や地域包括支援センターにおいて、事業評価に基づく改善が実施されるよう、評価指標を用いた効果的な業務の改善事例等の取組事例の収集を行い、手引きとしてとりまとめを行う。また、介護保険事業計画の第８期に向けて、地域包括支援センターの評価指標の改善に向けた検討を行い、その内容についてとりまとめる。

【テーマ番号：17】介護離職防止のための地域包括支援センターと労働施策等との連携に関する調査研究事業

地域包括支援センターにおいては、家族介護者支援のための総合相談支援等の業務を行っているが、介護離職防止の支援をより一層強化するためには、労働施策等との連携が重要となってくる。このため、地域包括支援センターと労働局、ハローワーク、企業の労務部門、商工会議所等との連携事例について、ヒアリング等の調査を行い、連携のポイントをとりまとめる。

【テーマ番号：25】利用者の口腔に関する問題や服薬状況に係る介護支援専門員と薬剤師や歯科医師等との連携のあり方に関する調査研究事業

利用者の口腔に関する問題や服薬状況等について、訪問介護事業所のサービス提供責任者や居宅介護支援事業所の介護支援専門員、薬剤師や歯科医師等との連携状況やその具体的な事例を収集し、連携を促進させる具体的な方策等について検討し、報告書を作成する。

【テーマ番号：52】通所介護の平成30年度介護報酬改定等の検証に関する調査研究事業

通所介護の平成30年度介護報酬改定内容のうち、特に、基本報酬のサービス提供時間区分の見直しや規模ごとの見直しに伴う事業者の対応（通所介護のサービス提供内容の変更状況など）や利用者の心身状況等への影響、利用者の家族等への対応、経営面への影響等について実態把握を行うため調査やヒアリングを行う。また、その結果について集計・分析・検証を行い、報告書を作成する。

【テーマ番号：55】介護保険施設等における安全管理体制等のあり方に関する調査研究事業

平成30年度介護報酬改定に関する審議報告における今後の課題として、施設のリスクについては実態を把握した上で今後の対応を検討していく必要がある旨の指摘がある。本事業では、有料老人ホーム等における実態調査を行い、これらの結果を含め施設等で発生した介護事故について、高齢者が安全で安心した生活を送れるような施設等のルールや自治体への報告、自治体から施設等への支援の在り方等について検討を行い、報告書を作成する。また、介護老人福祉施設の実態把握については、平成30年度の介護報酬改定検証事業にて行ったことから、これらの結果も踏まえて実施することとする。

【テーマ番号：56】介護老人福祉施設における看取りのあり方に関する調査研究事業

多死社会が進む中、「終の棲家」としての役割が浸透している介護老人福祉施設においても、入所者の「自分らしい最期」を支援するため本人等の意思決定を基本とした看取りケアを進めることが重要である。本事業では、介護老人福祉施設における看取りの方針・体制やACP活用状況、実施状況、取組事例等について実態調査を行い、看取りの在り方について検討し報告書を作成する。

【テーマ番号：122】喀痰吸引等の安全な実施の推進に関する調査研究事業

本事業は、喀痰吸引等の安全な実施の推進に関して、特に在宅でのヒヤリハットに着目し、現場にて特定の行為の提供を行っている介護職員等が安全、安心にケアを提供していくための仕組みについて検討を行うことを目的として実施する。

【テーマ番号：134】共生型サービスの実態把握及び普及啓発に関する調査研究事業

平成30年４月に施行した「共生型サービス」について、各自治体の指定状況や事業所の運営状況、利用者の状況（要介護度や障害支援区分など）、ケアの実施内容、実施にあたっての課題、共生型サービスの利用者（高齢者及び障害者）や介護者に与える効果等についての実態把握を行うための調査を行い、その結果について集計・分析・検証を行う。また、その調査結果に基づく共生型サービスの施行状況や全国各地での先行事例を踏まえ、共生型サービスの更なる普及啓発を図ることを目的として、事業者向けの啓発（シンポジウムの開催など）やサービス提供を担う職員の人材養成研修等の取組を実施する。

【テーマ番号：140】家族介護者支援に関する諸外国の施策と社会全体で要介護者とその家族を支える方策に関する研究事業

高齢化の進む日本において、介護を必要とする人は増加傾向にあるが、それと同時に介護に携わる家族（「家族介護者」）も増加している。家族介護者への支援については、海外諸国でも課題となっており、様々な施策・取組が実施されているが、その在り方は各国の状況により異なる。本事業は、海外諸国の家族介護者支援に関する施策・取組について、その内容や特徴、具体例等を調査・比較し、今後の日本において施策を検討する際の参考となるよう、情報を整理する。

【テーマ番号：150】外国人介護人材の受入れ実態等に関する調査研究事業

外国人介護人材の育成やキャリア支援の実態や課題等を把握するとともに、介護施設で働く外国人がキャリアアップして（介護福祉士の資格を取得等）地域に定着した事例、受入れにあたり着実な支援の取組みを進めている施設の事例等を収集することによって、外国人介護人材の受入れ及び定着促進を図る。また、検討にあたっては、今後の外国人介護人材の育成やキャリア支援のあり方について全般的な議論を行うため、検討委員会を開催し、論点の整理を行う。

本件に関するお問い合わせ

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
コーポレート・コミュニケーション室｜竹澤・杉本
TEL：03-6733-1005
E-mail：info@murc.jp

令和元年度 老人保健健康増進等事業の実施について

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