三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：村林聡）は、厚生労働省より令和2年度社会福祉推進事業の採択を受け、下記の事業を実施することになりましたので、お知らせいたします。

記

≪各事業の概要≫

【課題番号：1】マーケットバスケット方式による最低生活費の試算に関する調査研究事業
最低生活費を算出する試みの一つとして、生活保護制度の施行当初に採用されていた「マーケットバスケット方式」について、以下の調査研究をおこなう。
1）国内のマーケットバスケット方式による最低生活費の研究事例、及び、諸外国のマーケットバスケット方式による最低生活費の算出事例等を参考として、価値観が多様化した今日の状況に留意しつつ、飲食物費や衣類以外の選択的な品目も考慮した現代の日本におけるマーケットバスケット方式を検討する。
2）1）の検討の上で、マーケットバスケット方式による最低生活費の算出を試みる。
本事業では、上記1）、2）により、今後の生活保護基準の新たな検証手法の開発に向けた検討のための基礎資料とすることを目的とする。

【課題番号：15】重層的支援体制整備事業に係る自治体等における円滑な実施を支援するためのツール等についての調査研究
個人、家族、社会の多元化・多様化の中で、地域生活の継続を困難とする生活課題は、ますます複雑化してくことが見込まれている。国は高齢者分野を端緒として地域包括ケアシステムの構築を進め、いまや、分野を超えて地域共生社会を実現するための具体的な取組段階にある。
本事業では、重層的支援体制整備事業の実施の方法や手順、支援のあり方をまとめ、自治体等に対して効果的に周知を図るためのツールを作成するほか、令和3年以降に開催する国研修のカリキュラムとシラバスの案を作成することにより、自治体等における重層的支援体制整備事業の円滑な実施を支援することを目的とする。

【課題番号：39】生活困窮者の就労支援を通じた地域づくりに向けた実践的調査研究
生活困窮者の就労支援を推進するためには、自治体の主管部局と、商工労働部局などの他部署、ハローワーク、地域若者サポートステーションなどの関係機関、及び地域の協力企業との連携が必須であるが、連携の内容が会議における報告等にとどまるなどその取組みはあまり進んでいない。
そこで弊社は、昨年度、主管部局と他部署・関係機関の意識共有を図り、生活困窮者の支援を通じた地域づくりを進めるためのひとつの方法として、ロジックモデルを用いたワークショップの実施による、就労支援ニーズに関する気づきや課題、対象者への支援方法や取組みの共有を提案し、2か所の自治体でワークショップを試行した。
今年度は、昨年度に引き続き、モデル自治体においてワークショップを実施することで、対象地域における就労支援の推進を具体的に支援するとともに、全国の他の自治体の参考になるよう、支援方法や支援の過程で得られた示唆、調査対象となった自治体の取組みや課題等をまとめ、運営の手引き（ガイドブック）を作成する。
また、新型コロナウィルスの影響により、就労支援対象者の状況や支援体制、就労体験等の受入れ先となる地域企業に大きな変化が生じている。これからの働き方においてはIT機器をうまく利活用することがより重要になっているが、生活困窮者のスマホ・PCの利用率の低さ等、デジタル格差の存在が指摘されており、その実態や必要な支援策の検討が求められている（令和2年7月17日閣議決定「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画の変更について」）。そのため、本事業では、就労支援対象者のIT利用状況や、コロナ禍における就労支援の現状（コンテンツ作成状況等）と課題について、アンケート調査、ヒアリング調査を通じて把握する。

以　上

本件に関するお問い合わせ

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
コーポレート・コミュニケーション室　竹澤・杉本
TEL : 03-6733-1005
E-mail : info@murc.jp

令和２年度 社会福祉推進事業の実施について

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