三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：池田雅一）は、厚生労働省より令和6年度老人保健健康増進等事業の採択を受け、以下の事業を実施することになりましたので、お知らせいたします。

≪各事業の概要≫

【テーマ番号：8】第10期介護保険事業計画の作成に向けた手引き作成に資する調査研究

当社では令和4年度の老健事業「介護保険事業計画の手引き作成に資する調査研究事業」において、介護保険事業計画に関連する仕組みや計画作成手法、第9期計画の動向など、複数の手引きや報告書に記載されている内容の整理などを行った「介護保険事業計画作成の手引き」を作成したところである。
本事業では、第10期介護保険事業計画の作成を見据え、国の政策動向や各市町村の第9期介護保険事業計画の分析結果等を踏まえた手引きの改訂を行う。

【テーマ番号：10】関係省庁の連携による中山間地域等における高齢者等の移動手段確保に向けた支援に関する調査研究事業

本事業では、令和5年度に弊社が作成した「介護保険制度を活用した高齢者の移動支援の手引き」の内容などをもとに、総合事業等を活用した移動支援・送迎のノウハウを地域の取組創出に活かしていくため、中国四国厚生局管内の市町村を対象として、アドバイザーらによる移動支援の取組などの創出支援を行う。
具体的には、複数の市町村が参加する総合相談会の開催や個別市町村の伴走支援の実施に加え、その成果を共有するためのセミナー（事例報告会）を開催し、その成果を報告書としてまとめる。

【テーマ番号：35】看護小規模多機能型居宅介護の更なる普及と機能強化に関する調査研究事業

看護小規模多機能型居宅介護は医療ニーズを有する利用者を想定し、通い・泊まり・訪問（看護、介護）を柔軟に組み合わせてサービスを提供する。地域密着型サービスである看護小規模多機能型居宅介護は平成24年創設以来増加し続け、約980事業所（令和5年7月）となっているが、様々な背景からニーズがありながらも事業所がない市区町村が多い。
本事業では、看護小規模多機能型居宅介護の更なる普及を図るため、事業所の設置・運用に係る課題、強化すべき機能・役割、事業所同士の繋がり、事業所のない市区町村における広域利用の実態等を調査し検証する。
また、広域利用について、令和5年度老人保健健康増進等事業で作成した「看護小規模多機能型居宅介護の広域利用に関する手引き」を活用した周知啓発を行う。

【テーマ番号：46】通所介護・地域密着型通所介護の運営の実態に関する調査研究事業

通所介護・地域密着型通所介護について、これまで多種多様なサービスが行われてきているが、近年の事業所数や利用者数の傾向も踏まえて、デイサービス事業を取り巻く実態について、サービスごとの事業内容の類型や提供されるサービスによる利用者への効果、ニーズ等について調査を実施し、デイサービスを取り巻く運営の実態について把握を行う。また、調査検討委員会を組織し、サービスの果たす役割や機能を踏まえながら、今後の事業のあり方に向けた検討を行うとともにその内容について調査結果と併せて報告書としてまとめる。
①通所介護事業所・地域密着型通所介護事業所における利用者の状態像とそれに応じたサービス提供内容・必要とされる体制、地域との交流の状況、利用者のQOL・ADL等の変化、利用者・家族が事業所に求める機能と実際の提供状況等を把握するため、事業所やその利用者・家族に対するアンケート調査を実施する。
②通所介護事業所・地域密着型通所介護事業所における運営状況や今後の運営方針等を把握するために、事業者ヒアリング調査を行う。

【テーマ番号：51】介護医療院における医療提供等の実態にかかる調査研究事業

令和6年度介護報酬改定に関する審議報告においては、介護医療院について、「医療の必要な要介護者の長期療養・生活施設として更なる機能強化を図るための対応を検討していくべき」とされている。
介護療養型医療施設の移行が完了したことや、令和6年度同時報酬改定における見直しを踏まえ、改めて介護医療院における医療提供実態等について、検討会を設置し、調査を行った上で、次期報酬改定の検討に資する基礎資料を作成する。

【テーマ番号：56】特別養護老人ホームにおけるサービス提供のあり方に関する調査研究事業

近年の特養における動向として、配置医師のバックアップ体制を整備し、協力医療機関に急変時等に備えた連携とする要件を義務化、緊急時の対応方法について1年に1回以上見直すことを義務化したところ。このような諸制度の改正を受け、今後の特養における医療ニーズ等のサービス提供体制をより充実させるための具体的な方策について検討することが必要である。
さらにハード面においては、居宅生活に近い中でケアを行うユニット型施設の整備を進めているが、令和5年度改定検証事業において「多床室と比べるとユニット型施設は費用がかかる」、「増改築等の費用確保が難しい」との理由から、定員数を引き上げるための施設整備が進まないことが課題となっている。
そのため、本事業においては、有識者の意見をふまえ、施設職員（医師、看護職員、施設長等）に対しアンケート調査、ヒアリング調査を実施し、特養内のケア体制をより充実させていくための外部医療サービスと特養のあり方等の方向性を明らかにし、今後の施設整備として、入所者の特性や地域の実情に応じてどのような方向性が考えられるか、今後の特養におけるあり方について報告書をとりまとめる。

【テーマ番号：76】在宅医療・介護連携における訪問看護事業所の効果的な連携に関する調査分析事業

今後、2040年にかけて人口・世帯構成が変化することに伴い、医療と介護双方のニーズを有する高齢者が大幅に増加することが見込まれる。そのため、医療と介護の関係者、関係機関間の情報提供等を、相互の顔の見える関係を土台とした上で、さらなる連携を図ることが求められる。訪問看護事業所にも「在宅医療に必要な連携を担う拠点」及び
「在宅医療・介護連携推進事業」において自治体や地域の医師会等との効果的な連携等、一定の役割を担うことが求められている。そのため、本事業では、訪問看護事業所、医師会並びに自治体を対象に、医療・介護連携における訪問看護事業所の連携の在り方や役割等について調査し実態把握を行う。また、効果的・効率的な連携を行っている訪問看護事業所について取組事例等をとりまとめ、ホームページ等で掲載できるようデータを作成する。さらに、これらの調査結果を踏まえ、今後、医療・介護連携において訪問看護事業所が更なる連携や役割を発揮するために必要な方策等を提案する。

【テーマ番号：94】海外における外国人介護人材の獲得力強化に関する調査研究事業

外国人介護人材の確保のための、海外への戦略的な働きかけが求められているところ。外国人介護人材受入に関わる政府機関、地方自治体、学識経験者、介護事業者等有識者による意見交換会を開催し、令和5年度補正予算（外国人介護人材受入促進事業）により、海外現地の学校との連携強化を行うなど積極的に外国人介護人材確保に取り組む介護事業所等のフォローアップを通じて、海外における外国人介護人材の獲得力の強化のための方策を検討する。

【テーマ番号：97】介護人材確保対策における福祉人材センターの今後の事業実施に関する調査研究事業

介護人材の確保については、喫緊かつ将来にわたる重要な課題であり、これまで様々な人材確保策を講じ、分野毎に様々な施策や研究が進められ、対策の方向性・事業の実施主体も変化してきているところである。今後、更なる総合的な介護・福祉人材確保策を進めるため、福祉人材センターの事業内容の変遷や現時点での施策、好事例、課題等の収集、整理を行うとともに、民間職業事業者の取組の研究等も行い、有識者に意見を伺いながら福祉人材センターの事業の今後の進め方等について検討を行う。

【テーマ番号：102】介護福祉士養成施設における国家試験合格に向けた取組に関する調査研究事業

介護福祉士養成施設が担う人材育成の役割は非常に重要である。令和2年度介護福祉士国家試験合格発表時から、養成施設別の合格率を公表しており、各養成施設は合格率向上に取り組んでいる。養成施設別の合格率を経年分析し、合格率向上を果たした養成施設を選定しヒアリングを行う。養成施設の運営や教育方法の工夫を把握するとともに、合格率向上や入学生の獲得に取り組む養成施設の好事例を集める。これらから、養成施設における現状と課題を整理・分析する。

【テーマ番号：104】外国人介護人材の介護福祉士国家資格取得の支援強化に関する調査研究事業

介護職種の技能実習生及び介護分野の特定技能外国人（以下「外国人介護人材」という。）については、制度の目的に介護福祉士国家資格の取得が位置づけられていない。しかしながら、外国人介護人材のキャリアアップのため、また、受入施設の中には外国人介護人材に長期間就労してほしいと希望するところもあり、外国人介護人材に対する介護福祉士国家資格取得に係る支援は、外国人介護人材の定着を図る上でますます重要となってきている。
令和5年度事業において実施した介護福祉士国家資格取得のための指導者養成研修のフォローアップや、民間団体が試行的に実施している介護福祉士国家試験対策講座の効果測定・課題整理と併せて実施することにより、外国人介護人材の介護福祉士国家資格取得に対する重層的な支援体制の構築を図る。

本件に関するお問い合わせ

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
コーポレート・コミュニケーション室　廣瀬・竹澤
E-mail : info@murc.jp

令和6年度 老人保健健康増進等事業の実施について

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