コロナ禍が子どもの教育格差と非認知能力にもたらす影響を調査世帯年収等による教育格差の拡大、小学生の非認知能力に対する影響を懸念

2021/06/29

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(東京都港区、代表取締役社長:池田 雅一)は、日本財団(東京都港区、会長:笹川 陽平)と共同で、コロナ禍における臨時休校や学校での教育活動の制限が子どもの教育格差や非認知能力にもたらす影響について、アンケート調査を実施しました。

本調査では、小学生から高校生までの子どもを持つ親4,000人を対象に、2020年4月に発出された緊急事態宣言中とその前後の学習状況等の変化についてたずね、世帯年収別に影響の大小を比較しました。

その結果、臨時休校期間中に学校外の勉強時間を増やし、学校再開後も継続的に学校外の勉強を行っている家庭の割合が、高所得世帯(年収800万円以上の世帯)において高いことが分かりました。また、勉強時間以外の生活時間について、臨時休校期間中は、全体としてスクリーンタイム(テレビやゲーム、インターネット等の使用時間)が増加していますが、その傾向は、成績の低かった子どもやひとり親世帯でより強いことが明らかになりました。このような結果から、コロナ禍以前より生じていた教育格差(世帯年収等による勉強時間や生活時間の格差)は、コロナ禍において拡大傾向にあることが示唆されます。

加えて、子どもの非認知能力(自己肯定感や学びに向かう力など)・生活習慣等について、臨時休校期間が長いほど低下傾向にあること、特に小学生において、学校行事の中止縮小による影響が大きいことが懸念される結果となりました。

調査概要

対象 小学生から高校生の子どもがいる世帯の親4,000人
調査方法 インターネットアンケート調査会社のモニターを利用したWeb調査
調査実施期間 2021年3月8日~3月18日
主な調査項目
  • 世帯の年間所得
  • 子どもが通う学校の臨時休校の状況
  • 学校行事の実施状況
  • 学習塾・家庭教師等の利用状況
  • 学校や自治体等から提供された学習手段・教材等
  • 1日の時間の使い方
  • 学校での成績
  • 生活習慣・非認知能力等

主な調査結果については、本文をご覧ください。
調査レポートについては、以下のURLまたは二次元バーコードよりご覧いただけます。
https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2021/06/new_pr_20210629.pdf

画像 QRコード

なお、7月6日(火)に、調査レポートに掲載したデータ等を補足する「詳細資料集」を、日本財団ホームページにて公開予定です。

本件に関するお問い合わせ

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
廣瀬・竹澤
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