経済・産業・雇用・労働

エネルギーコストの増大で失われるドイツ経済の活力

~転換点を迎えたドイツ経済~

2022/09/16 土田 陽介
調査レポート
海外マクロ経済
  • 極めて深刻なドイツのインフレだが、その最大の理由は、欧米を中心とする主要国による対ロシア制裁にある。ロシアとドイツを結ぶガスパイプライン「ノルドストリーム」の稼働が再開しなければ、ドイツのインフレは一段と悪化することになる。
  • 中長期的にも、ドイツのエネルギーコストは高止まりが続くと考えられる。ドイツは再エネの拡充を目指しているが、再エネは気象条件や地理条件の制約を受けるために安定性を欠く。またドイツは天然ガスのLNGシフトも試みているが、LNGのコストはロシア産ガスを大きく上回る。
  • またエネルギーコストの増大で、所得が国外に流出することも懸念される。足元のドイツの交易損失は日本に比べると限定的だが、今後は輸入価格の上昇分を輸出価格へ転嫁することが難しくなると考えられるため、交易損失が膨らむことになるだろう。
  • 深刻なエネルギーコストの問題を抱えるドイツの経済は、今後、典型的なスタグフレーション(物価高と低成長の併存)に陥ることになる。2000年代半ばから好調を維持してきたドイツ経済は、足元で本格的な転換点を迎えたといえよう。

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