Ⅰ.コモディティ市況全般:10月に約7年ぶり高値
ドル建て国際商品市況全般の動向を示すロイター・コアコモディティーCRB指数は2020年4月21日に1994年以降で最低を記録した後、上昇基調で推移し、2021年10月15日には2014年12月以来の高値をつけた。米量的金融緩和縮小への市場の反応、中国の不動産問題、新型コロナの感染動向など不透明要因が多いが、当面、インフレやエネルギー高への思惑からコモディティが買われやすい状況が続く可能性がある。
Ⅱ.エネルギー市況:ブレントは一時85ドル台、WTIは82ドル台まで上昇
国際指標とされるブレント原油は、2021年10月15日にブレントは85.10ドルと2018年10月以来、WTIは82.66ドルと2014年10月以来の高値をつけた。各種エネルギーの供給制約が意識されやすい中で、原油も、インフレやエネルギー高への投機的な思惑もあって、さらに買われるかもしれない。
Ⅲ.ベースメタル市況:10月に再び1万ドル台と史上最高値に迫る
銅相場は、2021年5月10日に10,747.50ドルの史上最高値をつけた後、9,000ドル台前半を中心に一進一退で推移したが、足元にかけては再び1万ドル台乗せまで上昇している。銅はインフレ懸念が強まる際に有望な投資先とみなされやすく、相場は史上最高値を更新する動きになる可能性がある。
Ⅳ.貴金属市況:金相場は1,700ドル台後半を中心に一進一退
金相場は、6月1日に1,916.40ドルと今年1月以来の高値をつけた後、8月9日には1,684.37ドルの安値をつけ、足元は1,700ドル台後半を中心に推移している。複数のリスク要因がある中、投資家の安全資産志向やインフレヘッジが支援材料となり、金相場は底堅く推移しよう。
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