経済政策を巡り深まるフランスとドイツの溝~早速露呈したドイツ新政権の綻び

2022/01/21 土田 陽介
調査レポート
海外マクロ経済
  • 欧州連合(EU)では、今後の財政運営方針を巡ってフランスとドイツの対立が先鋭化しつつある。フランスは経済成長を優先する立場からEUの財政ルールの緩和を目論むが、ドイツはそれに反発している。
  • ドイツは環境エネルギー政策に関してもフランスと対立している。フランス発の汎EU的な原発容認路線を容認できないドイツはスペインに接近するが、スペインもまた政局次第で脱原発路線から転換する公算が大きい。
  • 与党社会民主党(SPD)出身のショルツ首相が連立のパートナーである自由民主党(FDP)と同盟90/緑の党(B90/Grünen)の手綱を巧く捌くことが出来なければ、ドイツはEUで一段と孤立すると懸念される。

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