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2022年夏期 東海3県主要集客施設・集客実態調査

~3年ぶりの行動制限のない夏休みで約8割の施設で前年比増加約3割の施設では新型コロナ前の水準を上回る~

2023/01/17 加藤 千晶、内田 克哉
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独自調査

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(本社:東京都港区代表取締役社長:池田雅一)は、「2022年夏期東海3県主要集客施設・集客実態調査」〔東海3県(愛知県、岐阜県、三重県)の主要集客施設89施設を対象としたアンケート調査(2022年10月)〕を実施し、有効回答を得た75施設の夏期(7月21日~8月31日の42日間)の集客実態を分析しました。

なお、例年、本調査では、前年との集客数の比較を行っておりますが、今回の調査では、新型コロナウイルス感染症流行(以下、新型コロナ)前()との状況比較のため、2021年、2022年に加え、2019年の集客状況も掲載しています。
新型コロナ防止のための「新型コロナウイルス対策の特別措置法」は2019年度(20年3月)に成立しましたが、本調査では1回目の緊急事態宣言の発出(20年4月)前の2019年度を「新型コロナ前」と設定しております。

【結果概要】
●行動制限がなかったことや、イベント再開が好影響となり約8割の施設で対前年比集客数増

3年ぶりに新型コロナによる行動制限のない夏休みを迎え、全75施設のうち約8割(77.3%)の58施設で集客数が対前年比増となった。約8割(76.1%)の施設で「行動制限のない夏休み」は集客に好影響をもたらしたと言える。

また、新型コロナで休止していたイベントも再開されつつあり、「施設でのイベント再開」は約7割(68.7%)、「近隣でのイベント再開」は約5割(50.9%)の施設で集客に好影響となった。さらに「新型コロナで自重されていた帰省再開」も約6割(55.6%)の施設で集客に好影響をもたらした。「帰省自粛」が約7割(72.4%)の施設でマイナスの影響を及ぼした21年と比較すると回復が見られる。
今回(22年)調査と21年調査では、回答施設・数は異なる

一方で、22年夏期は新型コロナ第7波の影響もあり、「新型コロナ感染の再拡大」は約6割(64.4%)の施設で集客に悪影響を及ぼした。また、気候的な影響要因として「猛暑」も屋外型施設を中心に影響を及ぼし、全体で約4割(44.4%)の施設が集客に悪影響となったと回答した。

●屋外型施設を中心に約3割の施設で新型コロナ前の水準を上回る

新型コロナ前との比較では、新型コロナ前の19年と比較ができる全72施設のうち、約7割(72.2%)の52施設で集客数が減少した一方で、約3割(27.8%)の20施設では増加した。

施設種別ごとの状況を見ると、屋内型施設では全20施設中、対19年比増となった施設は3施設(15.0%)に留まった。一方、屋外型施設では、全20施設中11施設(55.0%)で対19年比増となった。また、屋内・屋外複合型施設では全32施設中6施設(18.8%)で対19年比増となった。なお、19年夏期は天候不順により、屋外型施設を中心に例年を下回る結果になっていたことも、19年比増加となった要因の一つとして捉えられる。

■各施設の集客数の状況

  • 集客数は、「ナガシマリゾート」(三重県桑名市)の約197万人が16年連続トップ。次いで「刈谷ハイウェイオアシス」(愛知県刈谷市)が約99万人、「河川環境楽園」(岐阜県各務原市)が約73万人、「中部国際空港セントレア」(愛知県常滑市)が約59万人、「バンテリンドームナゴヤ(旧ナゴヤドーム)」(愛知県名古屋市)が約47万人と続く。
  • 集客数上位5施設はいずれも対21年比増となった。ただし、対19年比ではいずれも減少しており、依然新型コロナ前の水準には戻っていない。

■対前年比増加率上位施設の動向

  • 増加率1位(174.2%増)の「バンテリンドームナゴヤ(旧ナゴヤドーム)」(愛知県名古屋市)は、入場者数制限なしでのプロ野球開催や大規模コンサート開催の再開が好影響となり、対前年比で大幅増となった。
  • 増加率2位(145.7%増)の「東山スカイタワー」(愛知県名古屋市)は、隣接する「名古屋市東山動植物園」(愛知県名古屋市)において、夜間イベント「東山動植物園ナイトZOO&GARDEN」が3年ぶりに事前予約制で開催されたことが集客数増に寄与した。その「名古屋市東山動植物園」(愛知県名古屋市)も対21年比122.7%増で増加率5位となり、対19年比でも10.5%増と新型コロナ前の水準を上回った。
  • 増加率3位(138.7%増)の「半田赤レンガ建物」(愛知県半田市)は周辺でのイベント再開が好影響となった。増加率4位(128.0%増)の「名古屋城」(愛知県名古屋市)では、例年開催している“名古屋城夏まつり”が前年の開催制限を緩和して実施されたことが好影響となった。

■来訪者の動向

  • 客層ごとの増減の変化を見ると、前年(21年夏期)と比較し、「SNSでの口コミを見た来訪者」、「親子連れ、孫連れ」、「他県からの来訪者」をはじめ、全ての層で「増加」が「減少」を上回る結果となり、回復が認められる。
  • 「SNSでの口コミを見た来訪者」は、新型コロナ前(19年夏期)との比較でも「増加」した施設が約4割(43.2%)を示し、「減少」した施設の割合を上回り、集客におけるSNSの重要性は引き続き高まりを見せている。その他、「自家用車・レンタカーでの来訪者」(22.7%)、「1人」(19.0%)、「新規客」(19.0%)、「リピーター」(18.6%)、「地元客」(18.5%)では「増加」した施設の割合が比較的高い。一方、「減少」した施設の割合が高い客層は、「訪日外国人旅行者」(78.0%)、「他県からの来訪者」(69.2%)、「三世代家族」(65.5%)である。「訪日外国人旅行者」については、一部観光目的での入国制限が緩和されたものの、依然として渡航制限が続いていたこともあり、19年水準への回復が遅れていると言える。

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